通学読書

理系の大学院生が気軽に読んだ本の感想や気になったことを書きます。(twitter:@booktrain8807)

【書評】 「WORK SHIFT」 リンダ・グラットン (プレジデント社) Part3

今回で最後になりますが、前回前々回に引き続きWORK SHIFTを紹介します!

 

 

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Part1

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Part2

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前々回前回で働き方を変える要因、未来のシナリオを紹介しました。

今回は明るい未来を得るために、働き方を変える要因に伴い必要となる3つの<シフト>を紹介したいと思います!

 

【概要 Part3

・ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ

・孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ

・大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ

 

○第一の<シフト>

一つ目は、連続スペシャリストへの<シフト>です。

これからの時代の知的資本を得るためのシフトです。

これまでは「終身雇用という契約」が存在したため、広く浅くの知識であってもキャリアの途中で放り出されることがなかったが、その前提が崩れ始めたことでゼネラリストが役に立たなくなることが予測されます。

そこで、未来で価値を持つ技能と知能を見極めた上で、複数の専門分野を渡り歩く連続スペシャリストになる必要があるのです!

ここで重要なのは「連続」スペシャリストであるという点です!

僕がいる理系の大学院のような環境では研究という一本道の延長線上にある世界のスペシャリストであることが善であるという価値観が強いため、この<シフト>を意識的に実行する必要があると感じます。また、終身雇用の文化が強い日本で、このような価値観が広がるかは注目するべき点になります。

2018年現在では、終身雇用という前提に対する見方が変化しつつあるとは思いますので、今後複数の専門分野に渡る知識を得るための手段をどう得ていくかが課題になってくるのではないかと思います。

 

○第二の<シフト>

二つ目は、協力的な人的ネットワーク構築への<シフト>です。

これからの時代の人間関係資本を得るためのシフトです。

高度のインターネット環境が発達する中で、孤独に陥り時間に追われるようになる可能性があることをPart2で紹介しました。

その未来を防ぐために3種類の人脈が必要になります。

一つ目は、すぐに招集でき同レベルの技能で活動できる比較的小規模な「ポッセ」という人脈です。一緒に仕事に取り組みたいと思える信頼できる人脈です。

二つ目は、イノベーションを生み出すスケールが大きく斬新な「ビックアイデアクラウドという人脈です。こちらは多様背に富み、アイデアの源となる人脈になります。

そして最後に、安らぎと活力を与えてくれる現実世界の「自己再生のコミュニティ」です。親しくネットワークが発達しても現実世界で会う友達です。

これらの人脈を持つことが幸福な職業生活を送る上で必要になります。

 

○第三の<シフト>

三つ目は、幸福の判断を経験の価値で判断することへの<シフト>です。

これからの時代の情熱的資本を得るためのシフトです。

今世界を覆っているのは大量消費を是とする社会ですが、その価値観のひずみから働くことの価値軸を変化させることが、「幸福な」職業生活に必要になります。

得られる「お金」から、「経験していること自体」に価値の判断軸を移行することでこれからの幸せな職業生活が送れるようになります。

 

【総括】

三回にわたり「働き方の未来」を紹介してきましたが、予測できない社会といわれる中でも社会を動かすメガトレンドは存在するはずです。

それを知る努力をし、自ら「選択する」ことが今後幸福度を上げるために最も必要なことになるのではないでしょうか。

その意味で就活中にこの本に出会えたことはとても価値のあったことであると感じています。

そして、そのようなメガトレンドを知るためには読書は一つの大きな手段になると思います。

 

 

働き方改革の本質がこのような次世代の幸福を生み出すようなものであることを願いたいものですね!