【書評】 「WORK SHIFT」 リンダ・グラットン (プレジデント社) Part2
前回に引き続き今回もWORK SHIFTを紹介していきたいと思います。
前回は世界が変わっていく中で必要な3つの<シフト>および変化の5つの要因の紹介をしました。
今回はこの変化により想定される働き方の二つのシナリオをご紹介します!
【概要 Part2】
・未来を漫然と迎える or 主体的に築く
・時間に追われる or 効率的に使える
・孤独にさいなまれる or 共感できる人脈を持った人生を送る
・新しい貧困が生まれる or 個々人が創造性を発揮する
○未来の迎え方
現代は、「未来が予測できない」とよく言われます。
しかし、ほんとに予測できないのでしょうか。
全てを予測することは不可能だと思いますが、世界を動かしているメガトレンドはある程度知ることが出来るはずです。
それを知ろうと努力し、マインドセットを変化させるかによって大きく未来は変化します。
グローバル化とテクノロジーの進化によって働く中での国境は文字通り失われつつあります。
果たして望ましいことなのでしょうか。
技術進歩により仮想空間上での通信が可能になり、グローバル化によって24時間週7日世界とつながります。
その結果、自国の時間に関係なく「時間に追われながら」働く状況に陥るか、「場所、時間自由に」働ける環境を作れる可能性があります。
○人とのつながり
今でも核家族化といったようにこれまであったつながりが失われつつある現状が見て取れます。人口増加やエネルギー問題、技術進歩により人とのつながりに更なる変化が起きることが予測されます。
都市化や移住により仕事する場所が、コミュニティが存在する場所とは異なる可能性が高くなります。そして、移動のためのエネルギー価格の高騰も考えられます。
持つべき人脈を理解しエネルギー消費を是とする価値観の変更がなければ、情報通信手段の進化も伴いこれまでは存在していたつながりを得る機会がなくなり、孤独な職業生活を送ることになるかもしれません。
○幸福度の指標
幸福とは?
難しい問いですね笑
現在は個人の「地位」を他人に認めてもらうことが幸福であるという価値観であると思います。「地位」というと難しいですが、簡単に言えば年収や住んでいる場所、モテるかといった個人の欲望の対象です。
ここで大事なことは今の価値観では「相対的な地位」が幸福の指標になるということです。
IT業界で言われるような勝者総取りの世界で、今のままの価値観では劣等感を持つ人が増えてしまう可能性があるわけです。
Part2では、本書で紹介されている暗い未来と明るい未来を紹介しました。
2018年を生きていると未来の可能性をまだ知らない人が多いと感じます。
まず「知る」ということが第一歩であることは間違いありません。
次回は、明るい未来を築くために必要な3つの<シフト>を最後に紹介したいと思います!