【書評】 「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」 スコット・ギャロウェイ (東洋経済新報社) Part3
引き続き、スコット・ギャロウェイ「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」(東洋経済新報社)を紹介したいと思います。
前回は第一の騎士A:Amazonご紹介しましたが、今回は第二の騎士A:Appleについてご紹介したいと思います。
Appleに関しては、現在のCEOはティム・クック、従業員数は約12万人であり、世界で初めて時価総額一兆ドル(約110兆円)を達成した(8/2に達成)企業です。
それではAppleに関して詳しく見ていきましょう。
【概要】
・高級ブランドとしてのApple
・神格化されるスティーブ・ジョブズ
○Appleというブランド
Appleに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
日本では、iPhoneやMacが一般的に受け入れられており、テクノロジー企業というイメージが強いでしょうか。
日本のスマホシェアは2017年時点で70%をiPhoneが占めていますが、これは世界と真逆な傾向を示しています。日本ではiPhoneが一般的なスマホになっているという特殊な国なのです。
それでは世界的にはどのように捉えられているのかというと、「高級ブランド」なのです!Appleのブランドイメージは、シンプルなデザインやきれいなアップルストアから連想されるカッコよさからです。
つまり、iPhoneやMacを持つことが「かっこいい」ことであり、ルイヴィトンを持つことと同系列のことなのです。
世界的には、iPhoneやMacというぜいたく品を持つことでセックスの相手を手に入れやすくなるという欲望を満たすブランド企業なのです!
周りにもiPhone使用者がかなり多いので、日本ではなかなか想像しづらいかもしれませんが、iPhoneはスマホの中でも高級品なのです。
○前CEOスティーブ・ジョブズ
Appleで忘れることができないのが、前CEOのスティーブ・ジョブズです。
本書でAppleとはスティーブ・ジョブズを神と崇める宗教と表現されているほど大きな存在なのです。
高級ブランドにはアイコン的な創業者がいます。Appleにはとてつもなく大きな創業者スティーブ・ジョブズがいることで、高級ブランドとしての価値を形成しています。
また、スティーブ・ジョブズが亡くなったことで、その神格化は確実に保たれます。日常生活で伴う評判が落ちるリスクがなくなることが、公人が死ぬ数少ないメリットとなるのです。
Amazonのジェフ・ベゾスやFacebookのマーク・ザッカーバーグ、Googleのラリー・ペイジと、四騎士はいずれも創業者の存在が大きいと感じますが、スティーブ・ジョブズの存在は特に神格化されているような気がします。
今回は第二の騎士A:Appleを見てきました。
Appleに関しては日本とは違った印象を受けたのではないでしょうか。
iPhoneが最大多数の国は日本しかないので、Appleに対する印象が異なるのは当然かと思いますが、世界的には高級ブランドなのです。
四騎士はITというテクノロジーを、本当に世界を変える技術として昇華していると感じます。
次回は第三の騎士F:Facebookに関して紹介します!