【書評】 「教養としてのテクノロジー」 伊藤穣一 (NHK出版新書)
今回紹介する本は、伊藤穣一「教養としてのテクノロジー」(NHK出版新書)です!
MITメディアラボの所長である著者が、テクノロジーの未来や教育、日本人はどう変わるべきかを論じてくださっている本になります。
【概要】
・テクノロジーを「フィロソフィー」として理解することが不可欠になってきた
・「ミーニングオブライフ」がより重要になってくる
・技術を用いる際の倫理が必要
本書では、AI、仮想通貨、ブロックチェーンといったテクノロジーを紹介していますが、知っての通りテクノロジーが世界を変える時代になりました。
だからこそテクノロジーの背景にある「フィロソフィー」を理解することが社会の変化に対応するためには必要不可欠になってきたのです。
今や「テクノロジー」は理系や文系といったことに関係なく経済や歴史と同様に「教養」という位置づけであるということです。
これに関しては先日紹介した「WORK SHIFT」とほとんど同じです。
テクノロジーの進歩により変化した世界には共通の「ミーニングオブライフ」が失われていきます。
<働く>を通して社会課題解決を行い楽しむといった「ミーニングオブライフ」を考え続けることが必要になります。
もしよろしければ、「WORK SHIFT」の紹介を読んでみてください!
○技術利用の倫理
テクノロジーの利用の仕方次第では、人間を圧迫する方向に進む可能性もあります。
AIや仮想通貨といった技術がどのように世界を変えるかは、今現在は人間の意思決定によります。
だからこそ「倫理観」が技術利用の際に必要になります。
しかし、世界の変化の最先端にいる僕らはまだ「倫理観」を醸成していません。
これから私たちが作らないといけないのです。
【総括】
理系が社会を理解すると共に文系がテクノロジーを教養として知ることが必要になるのではないでしょうか。
本著にもありますが、テクノロジーを楽しめる日本人が世界の最先端を走れるといいですね。